Webブラウザとモバイルアプリに対応

Messenger RoomsはMessengerにWeb会議機能を追加した形であり、基本的にMessengerだ。これまでのように、PCならWebブラウザから利用できるし、モバイルならMessengerアプリから利用できる(モバイルからWebブラウザも使用できる)。導入はWeb会議サービスの中で最も簡単だ。

Messenger Rooms使用例(Webブラウザ)

PCでFacebookを使っているなら、Messenger Roomsの利用は簡単だ。Messengerのアイコンをクリックすると下にカメラのアイコンが追加されている。これがMessenger Roomsを開始するボタンになっている。

  • Messenger Roomsを開始するボタン

    Messenger Roomsを開始するボタン

このボタンをクリックすると新しくダイアログが起動してくる。カメラとマイクを利用する必要があるので、途中で次のように許可を与える必要がある。場合によっては、このタイミングで一旦Webブラウザを再起動する必要がある。

  • Webブラウザにカメラとマイクへのアクセス許可が必要

    Webブラウザにカメラとマイクへのアクセス許可が必要

  • Webブラウザにマイクへのアクセスを許可

    Webブラウザにマイクへのアクセスを許可

  • Webブラウザにカメラへのアクセスを許可

    Webブラウザにカメラへのアクセスを許可

カメラとマイクへのアクセスを許可すると、次のようにルームへの参加が可能になる。

  • ルームへ参加する

    ルームへ参加する

この手順でルームを作成した場合はルームに誰もいないので、URLをコピーして参加してほしい他のユーザーへ伝える。会議に招待する相手はFacebookのアカウントを持っている必要はなく、Webブラウザが使用できればよい。

  • 会議室のURLをコピーして参加して欲しい方へ伝える

    会議室のURLをコピーして参加してほしい人に伝える

  • 会議のようす

    会議の様子

提供されている機能はシンプルなものだ。Webブラウザの機能を使ってシンプルに構築されたチームビデオ会議サービスといった印象だ。

Messenger Rooms使用例(モバイルアプリ)

モバイルアプリからの操作も大して変わらない。Messengerアプリで連絡先を表示すると上部に次のように「ルームを作成」という項目が追加されている。

  • ルームを作成

    ルームを作成

  • 「試す」を押して機能を開始する

    「試す」を押して機能を開始する

ルームを作成すると次のように自分だけがログインしたルームが表示される。PCと同様に、URLを参加してほしいユーザーに伝えて参加してもらうという仕組みだ。

  • URLをコピーして参加して欲しいユーザに伝える

    URLをコピーして参加してもらいたいユーザーに伝える

そうすると、次のような感じで会議が可能になる。

  • 会議のようす

    会議の様子

MessengerアプリのRooms機能もシンプルだ。既にMessengerを使って他のユーザーとコミュニケーションを取っているなら、操作に戸惑うことはないと思う。

ZoomとGoogle Meetとの違いは?

導入の障壁という点で、Zoom、Google Meet、Messenger Roomsを比べると、Messenger Roomsが最も低いと言えるだろう。

Zoomは、アカウントは簡単に作れるが、PCもモバイルもアプリが必要、Google MeetはWebブラウザから利用できるが、Googleアカウントが必須だった。Messenger Roomsは両者のよいところ(というか簡単な方向)を取ったような仕組みになっており、アカウントが緩くてWebブラウザも使える。

Messenger Roomsにおいて、ホストはFacebookアカウントでログインしている必要があるが、ゲストはFacebookアカウントがいらない。ここまではZoomと同じだが、会議を行うにあたってアプリケーションも不要だ。Webブラウザがあれば利用できる。この点はGoogle Meetと同じだ。アカウントが不要で、Webブラウザのみでよい。Web会議に誘うにあたり、ZoomとGoogle Meetよりも障壁が低いと言える。

こうした点を加味しつつ、Zoom、Google Meet、Messenger Roomsを比較すると、最初の取り掛かりとして次のような切り分けができるのではないかと思う。

サービス 取っ掛かりケース
Google Meet ビジネス用途。既にGoogleのサービスやG Suiteを利用しているなら簡単に導入できる
Zoom ビジネス用途およびコミュニケーション用途。スマートフォンしか使わないようなコミュニティでも導入しやすい。PCのアプリケーションがよくできている
Messenger Rooms コミュニケーション用途。ビジネス用途でも利用できる。Messengerを利用している場合は導入しやすい

高度な使い方をしようとしない限り、Zoom、Google Meet、Messenger Roomsにはそれほど大きな違いは感じず、慣れたらそれほど問題にならないと思う。どのサービスも簡単に使い出すことができるので、実際に使ってみてから、どのサービスを本格的に利用するかを判断するのがよいだろう。

PCから使うことをメインに考えるなら、Webブラウザで動作するGoogle MeetとMessenger Roomsよりも、Zoomアプリケーションのほうが便利な面はある。長期的に使用するのであれば、そうした扱いやすさに加え、会議中の負荷やバッテリー消費についても検討したほうがよいと思う。バッテリーをかなり消費するので、場合によってはWeb会議のあとはノートPCのバッテリーが空になることもある。実際に利用する環境で試してみていただきたい。

Webブラウザへのカメラアクセス許可には注意

Messenger Roomsでは、Webブラウザにカメラやマイクへのアクセスを許可することになる。これはGoogle Meetも同じ仕組みだ。Webブラウザは頻用するアプリケーションであり、Webブラウザにカメラやマイクへのアクセスを許可することは、それなりに危険も伴う。Webブラウザにカメラやマイクへのアクセスを許可したことは覚えておこう。